日本の医療はこれまで、急速な発展を遂げてきました。その一方で、新型コロナウィルス感染症の世界的な流行は、わたしたちの生活環境に大きな影を落しました。わたしたちは、今後も多種多様な感染症に立ち向かわないとなりません。また花粉症や気管支喘息、アトピー性皮膚炎、食物アレルギーなどのアレルギー疾患患者は年々増加し、今や全国民の50%以上の人が、何らかのアレルギー疾患を有していると推定されています。
感染症とアレルギー疾患は、わたしたちの健康寿命に大きな影響を及ぼす要因と考えられており、これらの脅威に対して予防医学がどのように向き合うべきかが、問われる重要な岐路に立たされていると思います。
このような背景から、わたしたちは子供の未来のために、そしてシニア世代の健康寿命を延伸させ、生き生きと暮らしていける社会を実現させるために、感染症とアレルギー疾患の予防に寄与する財団を立ち上げることにしました。
わたしたちの活動が、予防医学の向かうべき道筋を考え、着実に歩みを進めるための推進力となればと心より願っております。
一般財団法人 杏の杜財団では、研究者・市民・企業へのサポートを中心に、日々活動を行なっております。
・アレルギー疾患と感染症の予防に関する研究助成、研究者への助成と援助
・アレルギー疾患と感染症の予防に関する講演会、研修会の開催
・アレルギー疾患と感染症の予防に関する有効な資材の開発/提供
・自然災害などの有事に有効な感染症対策のための資材の提供
・アレルギー疾患と感染症の予防に係る研究開発の助言
・アカデミアネットワークとのコーディネート